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会社の理念

 最近の米づくりは、農業機械の発展と普及、多種多様な化学肥料や農薬の開発と普及、新しい品種の開発等により、一定の省力化やコストダウンが図られた。しかし、稲作を取り巻く情勢に目をやると、米消費量の低下、米価の下落、米の輸入自由化、後継者問題等実に厳しいものがある。そして最近急速に注目され始めたのが、おいしい米、安全な米、いわゆる『有機米』と称されるものである。

有機農産物に対する国の基準整備が進み、各県単位においてもその策定が進められている。これは、堆肥を使うとか化学肥料から有機肥料に転換するといった単純な問題ではなく、栽培法からの見直しが求められているといっても過言ではない。ここで紹介する栽培法は、新たな設備投資をすることなく、最小限の労力で最大限の効果(安全作物、食味向上、安定収量)を生み出すことを目的として開発された。実際に農家の方々にお話を聞くと、目標茎数は確保したのに穂は小さい、籾はついたが実が入らない(登熟歩合の低下)、米がやせている(千粒重の低下)、といった長年の悩みの他に、最近注目されている『食味』の向上技術が分からない、といった答えが返ってくる。これには多くの原因があるが、徒長軟弱苗による根の活力低下と、早期分げつ確保による無効茎の出過ぎが真っ先にあげられる。

 

米の成分はそのほとんどがデンプンだが、それ以外にもタンパク質やミネラルなどの有効成分が多く含まれている。米の成分を分析してみると、「おいしい米」ほどマグネシウム/カリウム比が高いことが分かってきている。

これはマグネシウムの含有量が多くカリウムが少ないことを意味している。

また、タンパク質の一種であるアミノ酸類 -グルタミン酸、アスパラギン酸、イノシン酸等々- を多く含んだ米も「おいしい米」として評価されている。こうしたアミノ酸は、有機物の施用によって初めて作られるものであり、化学肥料から作られることは決してない。

しかし、マグネシウム含量の高い資材を多投したりやみくもに堆肥を施用したりしても、その効果は上がるどころか使い方によってはマイナス結果になってしまいかねない。

「おいしい米」の栽培技術を追求してきた結果、「おいしい米」にうま味をのせる栽培体系が見えてきた。米の産地を守る上でも、多収穫時代に体系化された栽培方法を見直すべき時期に来ている。

 21世紀の農業、というよりも産業のすべてが、地球的視野に立ったものの考え方が求められている。限りある資源を大切にした農業(循環型農業)人畜はもちろん地球にやさしい農業(環境保全型農業)などがそれある。「米の精肥料」の施用もその一つの技術の表れある。資源としての有機物をリサイクルすることで環境資源を涵養しながらの生産物は「環境ブランド」としてその価値を認められることになる。地球という大きな生態系の中で生かされているといった謙虚な意識が大切である。

 さらに踏み込んで、環境保全型から持続可能型農業を目指すことは、地球環境に役立つことであり意義深いことである。

 ここに説明する栽培は、土壌や気象といった限られた環境条件の中で、土づくり、雑草、病害虫防除など稲栽培上の不良環境や阻害要因を除去し、適正な生育診断により肥培管理を行い、地域の環境にあった最適な籾数の範囲内で積極的にデンプン生産を高め、品種の持つ特性を十分に発揮させ、とくに登熟期の稲体を健全に保ちながら登熟後半まで順調にデンプン生産が行われ、食味と収量を同時に向上させる技術で、稲に無理と無駄をかけない栽培であり、高品質、良食味米の確収技術である。

「おいしい米作りについて」より抜粋

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